読書

「そのときは彼によろしく」(市川拓司)

「そのときは彼によろしく」
(市川拓司著)

29歳の智史(さとし)は結婚紹介システムで知り合った女性を相手に中学時代の思い出を語りはじめる。親友だった佑司(ゆうじ)、好きだった花梨(かりん)と共に過ごした人生で最も輝いていた頃の思い出を。
そんな彼が自分の経営する水性植物のお店「トラッシュ」へ帰り着くと、一人の女性が彼を待っている。アルバイト募集のチラシを見たと言う彼女は森川鈴音と名乗る。

中学時代の思い出と、現在の生活との間にある接点に智史が気づいたとき、止まっていた物語が再び動き出す。

物語が進むに従ってファンタジー的な要素が強くなる作品です。

(2007年7月3日読了)

今読んでいる本(20101125)

今読んでいる本

「戦争と平和」(トルストイ)

ピエールやマリアを通した生活とか神性への考察とか、ソーニャやナターシャの恋愛に対する純真な姿勢が印象的。

「深い河」(遠藤周作)

8年ぶりに読み返しているけれど、こんなに芯のある小説だっけ、といった印象。以前は、登場人物ごとに話が別れているのが統一感を欠いているように思えて、背景に流れている主旋律がぼやけていたのかも。それに、モーリアック全集を読んだりして、遠藤作品の雰囲気をあらかじめ了解している事も助けになっているような気がする。あと、仏教的な雰囲気というか、やはり三浦綾子さんのキリスト教とは少し異質な気がする。

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