「グレート・ギャツビー 」(フィツジェラルド)

 20世紀初頭、第二次大戦前のアメリカ好景気を背景に、もともとの富裕層たちと、なんらかの方法で富裕層に成り上がった人々の物語です。

 豪奢で華やかな描写が多いですが幸せな物語ではなく、どちらかというとノルウェーの森のように、一種の救いの無さが特に後半に現れています。村上作品の場合、そのネガティブな部分を含めて全体的にはどことなく解決策を模索しているようなところがあり、それが一種の優しさのように感じられるのに対し、もっと苦しい印象が残る作品です。

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