「花物語」(吉屋信子)(途中)

前に少し触れた吉屋信子の「花物語」の下巻を読んでいるところだけれど、その中に”黄薔薇”という話が入っている。相手への思いが昂じて「一緒にアメリカの大学へ留学しましょう」と約束するあたりは吉屋信子の価値観が表れているようで面白い。結局は片方が両親の強制によって結婚することになり二人の夢は実現しないのだけれど、そこでもその両親を「結婚をもって唯一の女性の最後の冠とのみ思い詰めている親・・・」と批判して当時の価値観を秀逸に表現している。

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