データ分析のための心理学[第06回]~行動分析学5(定比率強化スケジュール)~

ご褒美や、罰によって特定の行動頻度が変化することを説明しました。
今回からは、ご褒美や罰が出現あるいは消失するタイミングが行動頻度に与える影響について説明します。

定比率強化スケジュール

決められた回数の行動をした直後に好子が出現する強化スケジュール、です。

別の言い方をすると、決められた量の仕事をすれば決められた量のご褒美が貰える、ということです。

このスケジュールを実施した場合に現れる行動パターンは次の通りです。

a) 好子が出現すると、しばらく行動を休む
b) その後、行動を再開してからは
c) 次に好子が出現するまで
d) 一定のペースで休まず行動する
「行動分析学入門」(リチャード・W・マロット他著、杉山他訳,2002)

ここで重要なのは、好子の出現後に休止期間があることです。これを強化後反応休止と呼びます。
もし特定の行動に注目してデータ分析を行っている際に、ご褒美の後の凪いだような動きが見られた場合、ご褒美の出方が一定の比率である可能性が考えられます。
この知見は、好子が複数存在して、どの好子が支配的に影響しているかを判断する際の材料になるかもしれません。

定比率強化スケジュールはFR(Fixed Ratio)とも呼ばれます。

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データ分析, 行動分析学
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